「バーバパパ」をご存じでしょうか?
実験中など眠気と戦う狂ったアタマで彼について考察してみるのですよ。
するとドエフスキーもびっくりの新世界が見えちゃったりするわけです。
■バーバパパ及びその生物学的形態・社会形態についての考察■
彼らは如何にして『家族』という社会構成単位を成したのか?
分かりやすくいうと『殖えた』のか?
外見から推測するに、彼らの繁殖方法は
『無性生殖』
だと思われる。
まず、一個(あるいは複数個)の単体が存在し、アメーバ状に分裂した、と考えるのが妥当だろう。
仮に、その『オリジナルの単体』として『バーバパパ』と『バーバママ』が存在したと仮定する。
しかし、しかしである。
ここで矛盾が生じる。
分裂した個体は、オリジナルのいわばクローンであるので、
『個性』
というものは存在しないのだ。
ではなぜあの一家の子供は、個々に別々の色がついているのか?
しかもそれぞれ『名前を持つ』という社会性を持ち合わせる。
つまり、『個』というものが確立している。
この点についてあり得ると思われる可能性は以下の二つである。
①あの色は後天的に着色(?)されるということ。
一卵性双生児だとしても、環境的要因によって将来的に全く異なる成体となる。
現に、病院で取り違えられた双子が別々の家庭で育った後、大人になって再会した時に思考や行動、嗜好で一致することは
ほとんど無かった、という例が過去にある。
②もう一つは、本当に恐るべき可能性であるが、あの生物が、『有性生殖』という方法をとっているということだ。
『バーバパパ&バーバママ 大人の物語 ~昼間編~』
夫は、リビングのソファーでブラックコーヒーを片手に本を読んでいた。
日曜の昼下がり。晴れた空から日の光が気持ちよく室内にも降り注ぐ。
妻が焼くアップルパイの甘い香りが部屋いっぱいに充満し、男の鼻腔をくすぐる。
なんでも、-ソースにオレンジキュラソーをほんの少しきかせるのがコツなのよ-と以前妻は言っていたっけ。
この家を建てる際、リビングとキッチンの間には仕切りをしない間取りにした。
子供達の食育に必要だという妻の提案により、このオープンキッチンにしたのだが、彼もこれを気に入っていた。
採光にも工夫を凝らし、他の部屋より高い位置に、大きめの窓を作ってある。
その窓からこの家自慢の庭が見える。今は妻と先月植えたガーベラが赤と黄色の花を一斉に咲かせていた。
ガーデニングが夫婦共通の趣味なのだ。
-今度はサフィニアでも植えようか-と彼がふと思ったところで、妻のハミングが聞こえた。
男はリビングのソファーから、キッチンに立つ妻の姿を見つめる。
彼女は、アップルパイに添えるのだろう、生クリームを泡立てている。
カシャカシャという泡立てる音が小気味よくリズムを刻む。それが妻のハミングと重なって、調和する。
「・・・なぁに?ニコニコして」
こちらの視線に気がついたのだろう。妻が手を止めて聞いてくる。
我知らず微笑んでいたらしい。
彼はソファーから立ち上がり、リビングまでゆっくり歩き、妻の側に立った。
「・・・・・・?」
大きな目で疑問を投げかけるようにこちらを見上げる妻。
彼は学生時代、そのぱっちりした瞳を誉めて彼女と初デートに誘ったことを思い出した。
ふ、ともう一度微笑んで彼は妻に告げた。優しく抱きしめながら。
「-なんでもないさ。僕は、ただ、幸せだなぁ、と思っただけだよ-」
(以下略。)
・・・・・・・・・・・・・・・。
なんつーか書きながら身もよだれる事実が確認されちゃう訳ですよ!
これはまだ『昼間編』だから、まだじんましんくらいですみますが、なんつーか時間帯違ったら(具体的には『夜編』)すっごいことに。あわわ。
というわけで、『無性生殖』に決定。
あーすっきり。
・・・・・・・うん、ただ今、午前一時53分。
こんな僕にだれか『有意義な時間の過ごし方』とか教えてくれたらいいんじゃないかなー?
あれー?大学生最後の夏休みだよ、自分ー。気がついてるのかしら、自分ー。
庭では、昼間、おーしんつくつくが鳴き始めてました。
夏モ、モウ終ワリデスカ???